真夜中の弥次さん喜多さん
喜多さんの「そんなのリアルじゃねぇ~」「てやんでぃ」て言葉がよかった。
ネタバレ含みます。
はちゃめちゃな映画です。女子高生の制服にかつらをかぶった女子高生は出てくる、髭のおいらんの場面では、大人計画松尾さんが、髭面で、化粧してかつらをつけ、おいらんの衣装、学生服の衣装で、パントマイムやったりと。この映画を途中で飛び出した、喜多さんが、この映画を見ていたり、地獄の源流で、強大な滝が、実は荒川よしよし(=魂は小池栄子)の涙だったり、、、、、
薬中毒で、役者でホモの喜多さんは、究極のリアルを追求して、若旦那の弥次さん(=長瀬智也)に誘われてお伊勢を目指す旅に出る。バイクで高速を走って着くが、警官に戻されて、新幹線で戻って、今度は、スキップで出直し、で、行く先々でとんでもないことがってな物語です。
実は、弥次さんは、妻を誤って殺しているし、喜多さんは、衆道に引き入れられ、苦しんだ過去がある。この過去の物語とはちゃめちゃな物語の展開。こうしないと、現代のリアルは現れてこない、のかも知れない。(これって、歌舞伎の作劇法、宿の亭主、実は、平知盛ってな、伝統を引き継いでいると思う)。で、江戸の観客に、平知盛の悲劇をリアルに感受させる作劇法だったんだ、と改めて実感してます。
で、長瀬さん、口舌が七乃助にくらべよくなかったんですけど、七乃助さんよりリアルつーか、今風でした。まじめに、悲劇を描く、ローレライ、北のなんとかより悲劇でした(って、ローレライ、北の、、見てないんですが(^^ゞ)
で、もうひとつみたのが、「恍惚」。映画「8人の女たち」のコンビ、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン主演。ファニー・アルダンが、娼婦ベアールに、「夫を誘惑し、夫との関係を報告する」ことを依頼する。で、ほとんで、二人の会話で、映画が進んでいきます。フランス映画風ベッドシーンは、どこにも登場しませんし、夫との関係が報告されるのですが、これも、「おみだら」ってなもんでもありません。
ベアールの報告で、化学作用のように、妻が変わっていく、二人の間にかもし出される同性愛的雰囲気(で、実際には関係はありません)この心理作用ってのが、面白かったです。
後は、「阿修羅城」「インフェルノ・アフェア」をみなきゃです。みられるのかな(^^ゞ
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