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2005.07.20

姑獲鳥の夏~2~

謎解きの京極堂のいでたち、原作では、助六風(番傘までもってる)、映画は、色が紫(裏赤)着付けも帯の位置が上だったので、女性っぽい着付けに見えた。萬斎清明が、女装して闘う映画があったから、あやしい雰囲気をだすためかな(^^ゞ。

現実に起こっているらしい、20ケ月の妊娠、夫である医師の失踪、産院での赤子誘拐事件。

人の共同幻想である「憑き物筋」「異人殺し」「おしょぼつき」、「うぶめ」(=姑獲鳥)。
(この幻想自体が、時代により、変わってゆくというか、変えられている)
現実の病である、多重人格(涼子)、鬱(関口)、、、
を組み合わせて京極堂が謎をといていく。京極堂が寄って、説くところは現象学だ。

現実の事件が、共同幻想に憑かれた人によって起こされていく。
失踪した医師は、母の手紙(人にとって大切なことは子供を産み育てることです)に呪(=脳に仕掛けられた時限爆弾)を掛けられた犠牲者とも言える。

関口も、ラブレターを届けに行った相手(梗子に渡したつもりが、涼子であった)に対する幻想「女性は清らかなものだ」という幻想=呪ゆえに、鬱病になり、当時の記憶を失う。

(榎木津はだけは不思議で、人の想念が読める、、、ま、古代遺跡のかけらを見て、遺跡を復元できる能力があるんだから、榎木津の能力もありか。)

原作では、語り手は、関口なので、彼の、涼子に対する思いがより直裁に表れていおり、涼子が救いを求める相手に関口が選ばれている(人が金を借りるとき、貸してくれそうな人のところへ行くのと同じだ<変なたとえをだすな!)。涼子の正気が関口を選ぶ。涼子が最後に「ありがとう」と無音で関口に伝える場面は切ないです。

原作では関口が、京極堂宅を訪ねる坂の「七分目あたりで」めまいを覚えたり、何事もなく下ったり、ため息をついたり、ってのが、効果的に書かれているのですが、これ、映画にはできませんやね。で、映画では、月の画像がアップででてくる(笑)。人にスポットライトを当てる映画の手法は、舞台の手法かな。それと、病院炎上は、原作ではない。

ps 蛙の顔をした子、私は、水子それも、妊娠3ケ月目ころの子ではないか、と連想しました。
(人は固体発生ちゅうか、生物の歴史(海に浮かぶ微生物~魚~~人間)を胎内で繰り返す。ちょうど、固体発生の水陸動物から陸生動物に変わるころ(つわりがひどくなる時期でもある)の胎児は、蛙の顔に似ているってのを読んだことがあるので。
原作であって気にいっているのは「たった一人の信者もいない宗教=狂人」です(^^ゞ
萬斎は、襲名=呪名だといっていたが、名前に共同幻想がはりついているんだ(^^ゞ。それと、月と姑獲鳥の腰の血、子宮=寝室が、受精卵の到来を待ち受けて、待ちぼうけをくわされたとき、崩れ落ちる内膜=月経=生物史的ひとつの悲劇(三木茂夫より)。

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コメント

こんばんは。おもしろい記事で、何度か読み直しちゃいました。この前の記事でも「現象学」という言葉を再認識できました。勉強になっちゃうところが、嬉しいです。
そうか「つわり」ってそういう時期だったのか。妊娠5ヶ月になると安定するんですけど、それまでは、胎盤にきちんとくっつかないとかいうことでだめになってしまう可能性が大きいんですね。早い人だと2ヶ月くらいから「つわり」になるし。自分もひどかったから、とてもやせた…。あのままにしとけばよかったなー。(どういうことだ…)

投稿: あかん隊 | 2005.07.21 00:56

へぇ~~、見にいこかな!それより、原作の方がおもしろいそうかな

投稿: b | 2005.07.21 09:07

>あかん隊さん、コメントありがとうございます。なあに、仕入れた知識を、あやふやに、場合によっては、間違って卸しているだけですんで。

投稿: 悠 | 2005.07.21 14:16

>bさん
映画が先か、本が先かですが、映画が終わらないうちに見てくださいね。

投稿: 悠 | 2005.07.21 14:17

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