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2005.09.22

日本語の中の私

宇津木愛子 創元社2005-07-01発行

「私」と書いた際の私は、書いている「私」とイコールではない。小説で「私」と書いていても、=作家でないのと同じ。この書かれた(はなされた)「私」がなくて、「私」を語れる日本語とは?ってところから、はじまる。
それが主客が分離していない=西田哲学の純粋経験へと考察がつずく。

「長いトンネルを抜けると雪国であった」(主語なし)
The train came out of the long tunnel into the snow cauntry.
よく論議されるが、英文訳のみしめして、情景を絵に描いてもらうと、「汽車がトンネルをでる絵になってしまう」(そりゃ、そうだ)
(こんなので、私は、世界に理解されたことになるのかと、川端さん、絶望するわな(^^ゞ)

「雨に降られた」これは、迷惑文(被害の受身文)であって、受動態とは異なるんだけど、これは、「雨が降る」という客観的なことを、語り手の経験としてかたった文なのだ。
日本語は、普通の文でも、たとえば、「花はきれいだ」の「花がきれい」という客観的なことを「だ」で、語り手=私の判断を表しているのと同じだと。(よく「花はきれいだだ」と「だ」を二つかさねるのは、「花がきれいだ」までを客観的と考えるから、さらに「だ」をつけるんだ、と三浦つとむも言ってたな~)

で、最後は、最初にもどり、日本語は、主客未分離の表現である。という結論で終わる。
(なんだ、へい、へい、日本人の主体は西洋人のように確立されてませんけど、それだけなの(T_T))

おいらが面白かったのは、柳田国男が、守主語が後にくる例として、、
「今日はよいてんきバイ」
「いこラ」
「いこまいラ」
「そうだべどラ」
「バイ」が、「と考えております、私は」、「ラ」は「私」だと言ってる。つまり、「今日はよいてんき、私思う」「いこう、私」と紹介されてる。

(え、え、ほんとなの?×3、じゃあさ~~、女性の「いくわ」の「わ」は私なの?へんなの?(^^ゞ)

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コメント

外国人に教える日本語教授法の勉強をしているんですけど、
「迷惑の受身」は面白いですよね。普段、ネイティブだとそういうこと考えないですし。
私は、なんかの本で「ラ」は、複数形を表すと読みました。
ですから、「さくら」の「ラ」は、たくさん「咲く」花・・・が語源だと。
ホントかなあ???
あと、複数形の問題としてよく提起されるのは、「古池や・・・」
のカエルが一匹か複数か???私は一匹だと思うんですけど、
先生は、「雨蛙は集団行動だから、複数だ。でも、ヒキガエルは集団行動しないから、
ヒキガエルが飛込むなら単数だ」
と言ってました。強引だなあ・・・。

投稿: RIN | 2005.09.23 01:40

川端さん、号泣する…っていうか、目が点になるかもしれないですね。こういう「翻訳の限界」というのを考えると映画はいいかもしれませんね。もちろん台詞にも「翻訳の限界」は付きまとうでしょうけど、映像で感覚として理解できる空気感というのはあるはずですし。
自分も中国人に日本語教師をしていたことがあります。直接教授法(ダイレクトメソッド)で、日本語しか使わないのです。形容動詞っていう教え方がなくて「な形容詞」「だ形容詞」っていったりするんです。困ったのは「…によりますと」っていうのを説明することでした。
事情があって、辞めてしまいましたが、8人のクラスで4人しか出席してなくて、2人寝てる…そんな中4時間(休憩をときどき入れますが)の授業っていうのは、結構辛いものでした。…よ>RINさん(笑)

投稿: あかん隊 | 2005.09.23 02:13

■こんな文書にコメントいただいて多謝(泣)
RINさんも、あかん隊さんも、教授体験ありなんですね。すごいな。

◇RINさん
「さくら」は、「さ」+「くら」で、「くら」は「いわくら」の「くら」=神が宿るところ、桜の木は、神が田植えを始めろって教えるためにおりてきて=花をさかす神聖な木だったとか。この説も一理ありそうでしょう?。いまだに農耕民族のDNAが、花見にさそう(笑)
おいらも一匹説なんですけど、ヒキガエルですか、蛙の種類までは、考えたことなかったです^_^;

◇あかん隊さん
形容動詞はねぇ、「しずか・だ」「おだやか・だ」というのは、「うつくしい・だ」っていうときとおなじく2語に分けられるので、形容動詞を否定するってのが、文書の中にかいた時枝文法らしいです。形容詞+だ、って教え方としてただしいのでは^_^;「だろ、だっ、で、に、、、」ってなんだったんでしょうね(^^ゞ

投稿: 悠 | 2005.09.23 04:07

ハハハ、勉強中でありながら、すでにもう教えているのです、あかん隊さま・・・。
今のところ、寝るヤツはおりません。
ヨカッタ、ヨカッタ・・・。
(国籍は雑多、いっぱいなので、やはり直接教授法ですね)

投稿: RIN | 2005.09.23 14:34

間違えたかも…。「い形容詞」と「だ形容詞」だったかも。。。

ららら、らんらん、らーん♪ (汗)

RINさん、やはりそうでしたか。日本語学校って、時給安いし、講師は殆どボランティアに近いような存在かもしれません。無料で「日本語教授法」をコーチするから、ここで講師をやってくれ…みたいなノリで。病院に隣接している看護学校みたいな感じでしたわー。

投稿: あかん隊 | 2005.09.24 01:35

RINさん、あかん隊さん、こんにちは。
「日本語教授法」ってのはメソッド(そういう技術)の名前だったのですね。おもしろそうですね(^^ゞ

投稿: 悠 | 2005.09.24 09:05

おもしろいですよ。
ホワイトボードに「大きい○」と「小さい○」を描いて「大きい」とだけ言って、大きい○を指し、「小さい」とだけ言って、小さい○を指す…ってなことをやるんでさ。ペープサートのようなことをやったり、紙芝居のようなものをこさえていったり、小道具も手作りで製作したもんです。

んで、かなり話が飛ぶ感じですが、ウンパルンパとウィリー・ウォンカのボディランゲージみたいなのは、感動でした(爆)。

投稿: あかん隊 | 2005.09.25 01:52

あかん隊さん、おはようさんです。
大きい○、小さい○、これなら、外国の方も日本語だけで、わかるんですよね。
>ウンパルンパ
「チョコレート工場」ですよね、みてないんですよ^_^;。

投稿: 悠 | 2005.09.25 09:42

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