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2005.09.24

■二重言語国家・日本

石川九楊 NHKブックス1995-5-30発行

毎日読んでいる新聞、もし、漢字がなかったら、漢字を抜いた文章になったら、意味はわからんやろ。ぎゃくに、ひらがな「てにをは」がなかっても、漢字だけならんでても、意味はわかるやろ。
かように、漢字を作った中国から恩恵をうけている。「日本語は中国語の植民地語である」というショックな帯をもつ、この本を要約するとこうなる(要約のしすぎだ!!)。

で、何が日本語に足りないか、中国の政治に関する語、社会に関する語、たとえば、「天」「革命」「正」等が正確に理解されなかった。政治を変える、社会を変える、ことにより、社会的弱者なりを救済するには、どうするか、思考する言語が育ってこなかった。と著者はいう。

無文字社会から、有文字社会への変換、だれがヘゲモニー(主導権)をとるか、実にすさまじい闘争の結果秦(始皇帝)が勝利した。日本、韓国は、周辺国家にすぎない。まー明治維新の際、廃仏棄しゃく、戦後の、ギブミーチョコレートと同じく、すさまじい、革命が文字を得る段階でおこったのである。

これを書の関連でじゅんじゅんと説いてゆく。

日本人の繊細さは、たとえば、6時40分の夕陽と、6時45分の夕陽の違いをしめすもので、こんな繊細がなにになるのか、と、著者はいいたいのかもしれぬ。
能は、和語の文化、歌舞伎は漢語の文化の系列につながるが、どちらも、世界的標準の芸術ではない、というのが著者の意見。「月はかたむく、日はのぼる、花はちり、雪は降り、水は流れる」(そういやぁ、4月の雪は、いいネーミングですね。ソウルでは桜は5月にさく)。

日本語は、その気になれば、中国の思想(天から地まで)をまなべ、また、ヨーロッパの文化を漢語化して日本文脈の中に位置づけられる稀有な言語である。という結論には、希望がある。

そういえば、高島俊男著「漢字と日本人」にも、論語を返り点をつけて読む江戸人の奇妙さを書いてました。たぶん、日本語の感覚で読んでいたんでしょうな(^^ゞ
とれくらい奇妙かというと、
I go to the schooll (我行学校)
iは、 schoollに goせんとす。(こう読んでるのとおなじですもんね、アイゴートザスクールと読まないんですもんね)(^^ゞ 
と、ここまで書いて、シンデレラマンのレイトショー行って来まーす。

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コメント

シンデレラマン、どうでしたか?
感動した!って方が多いみたいですが…。自分、悩んでます。どうしようかな。悠さんが、「良かった」とレビューしてくださったら行こうかな(爆)。

なんだか随分「悲観的」な見方をなさる方(著者)。ペシミストでしょうか? いろいろな意見が、きちんと発表されるのは、いいことですね。この意見には、疑問を感じますけど。

>政治を変える、社会を変える、ことにより、社会的弱者なりを救済するには、どうするか、思考する言語が育ってこなかった

そうなのは、中国ではありませんか?
中国の貧困層は、日本の比ではないでしょうに。たとえ、言語が育っていたとしても、実践されていなければ、何の意味もありまへんえ。ねぇ、だんはん。

投稿: あかん隊 | 2005.09.25 01:48

■あかん隊さん、こんにちは。
著者は、書家なんですけど。日本の書が、ガセツから、中国風、日本風になっていくってのがわかったのと、文字がはいってきたときの衝撃の深さをわからせてくれるのと、日本人の、漢字を使って、カタカナを使って外国語を日本語化したり(サボる、メモるとか)しているのって不思議だって感覚をわからせてくれる本でした。関西では、「道がじゅるい」って言ってまして、この「じゅるい」って元からの日本語かと思ってましたが、ちがってて、漢字の名詞に「し」をつけて形容詞を作ってできたもんだ(この本以外で教えられました)、で、これが「汁」+「し」。こんな感覚をわかれせてくれる本でした。で、日本人の感覚で外国人ってのは、「カタカナ語」を使う人で、漢字をつかう、韓国人、中国人は入ってないってのも。あ、そうかと。(単純なもんんで、こんなのに、感動してます(笑))。
シンデレラマンはねぇ、とりあえずの感想アップしときます。

投稿: 悠 | 2005.09.25 10:14

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