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2005.11.15

うつすは、移す、写す、映す。。。。

うつは、うつ病のうつ、現世(うつしよ)はコノ世。うつ。

そうか、己が姿を鏡にうつすのは、鏡に写している己が姿は、鏡の前の己の姿が、鏡に移っているのだし、また、鏡の中の己は、己を映している(表現している)。
みっつの動詞にするからややこしいが、元はひとつの言葉だ。この言葉を手がかりにカウンセリングのキビ(機微)が語られてゆく。

「うつし 臨床の詩学」森岡正芳、みすず書房、2005-9-1。
セラピーは、ドラマ、演劇のメタファになじむ。

生きられている時間は、たとえば、彼が彼女に愛を告白する瞬間、彼女は受け入れてくれるかもしれないし、彼女は彼をひっぱたくかもしれない、予測のつかぬ時間です。ただし、私たちは、今日も、明日も、友達は友達として接してくれているとおもって生きてます(まーこっちがあたりまえなんですけど)。でも、時間が、こういう、過去ー現在ー未来と流れるのではなく、(過去から形成された)今ー今(予測のつかぬ未来)であることをセラピーの現場は教えてくれます(私の経験ではなく、読書が教えるセラピーの経験です)。これが舞台にたつーみる経験とよく似ています。

本で紹介されているカウンセラーの感覚の訓練に、無対象行動(小雪ちゃんが、目に見えない指輪をはめて、目に見えない指輪をながめる)があげられている。

自宅に引きこもりの高校生男子につきそって、ただ、その子のそばにいてってことで、3ヶ月目で、部屋の隅にある「絵物語シリーズ」って本をみつけてながめようとすると、その子が会話しだした。うーーん、やっぱり信頼関係ができるまではねぇ。

「私さがし」ではなく、「私らしさ」でもなく、「私」を私はわかりたい。それは他の人に「渡し」てしまわなければできない(と、だじゃれで(^^))、私を映してくれる目がないとできない。

私は、私を演じよう、どのように、いかに、と思うと、これしかないと思っていた生き方が、多少楽になることはありました。だから、演劇、映画をみたり、狂言するのはやめられないかも(笑)。

追記 おいらが昔々サイコセラピーのワークショップを受けていたころ、あるワークを、「あ、あ、おいらの人生、貧乏くじひいたよな、ほんと、つまんない人生じゃ」と思ってやってました。その日の懇親会で、おいらの横に座った、この人いい人って方が「悠さん、あのとき楽しそうでしたね」。えぇ、何言ってんだ、おぉ、おぉ、おいらは、あのとき、あんな楽しいときはなかったんだ!って頭がくるくる回って、号泣してました、おいら。こんなことがおきるんです、セラピーの世界。

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コメント

考えさせられました。
一番理解できないのが「自分自身」だったりします。
「できるだけ自分を解放する」「なるべくこだわらない」「思い詰めない」…そんなことを、モットーにしていたりします。
小学生の頃から「情緒不安定」なんて評価されてました。(爆)
最近は、それを楽しむようになっているなぁ。>自分
無理のないところで、大笑いもし、大泣きもし、「こんなことで泣く?」と思われても、構わず涙しています。>老人性の「感情露出」かな、とも。
認められたい…おそらく、誰もが思っていることなのだろうと。必要なのは「理解」であろうと。

投稿: あかん隊 | 2005.11.15 23:42

ウチの元夫婦、こじれたときに、某大学の付属機関の臨床心理のカウンセリングをうけた
時期があったんですよね。
担当はそれぞれ別のカウンセラーで、別々の日に受けるんですけどね。
で、私は、しゃべるばかりで「箱庭」とか全然やらせてもらえなかったんですけど、ダンナは
「箱庭」やらされてたみたいです。
やっぱりね、相手見て、どういう形が「解放しやすいか?」って考えるんでしょうね。
でもね~、正直、つまんなかったですよ(苦笑)
>必要なのは「理解」であろうと・・・
そうなんですよね、「理解」したくて行くわけですけど、結局、鏡覗くのと同じなんですよ。
相手に「私」を「渡し」ても、答えが返ってくるとは限りませんよね?
「世界で一番美しいのは誰?」と聞いても鏡は答えてくれませんからね~(普通・・・)
結局、自分で手探りしながら「ま、こんな感じかしら?」と進むしかないですねえ・・・。

投稿: RIN | 2005.11.16 01:58

■あかん隊さん、おはよう。
泣いたり、笑ったりできれば、いいですよ。
映画館で、笑って当然ってなとこで、笑い声が聞こえなくてさみしいときありますもん。

投稿: 悠 | 2005.11.16 07:25

■RINさん、おはよう。
カウンセリング、受けられたんですね。
これは、性急な問題には、あまり、てきしてないでしょ(笑)。
DVの加害者のカウンセリング担当している人とはなしてて、「どれくらいの期間、通ったら、暴力を振るわなくなる?、半年?」って聞いてたら、首横に振ってましたし^_^;

投稿: 悠 | 2005.11.16 07:29

もともと、「臨床心理学」に関しては、結構勉強していましたし、性急に解決できる方法だとは思ってはいませんでした。
現場に興味もあったし・・・って感じで行き始めましたけどね、私は1年半以上通ったかな~。
途中で止めるのも癪だし・・・て感じで。
ダンナは、半年ぐらいかな?
ま、実際現場に行ってみて、「わたしは臨床心理士には向かないな」と思いましたよ(苦笑)
結局、向こうも「分析」してるんですけど、言わないですからね。「あなたはど思いますか?」って聞き返して、こちらをどんどん掘り下げる仕事ですからねえ・・・。
クライアント側も(=私)「つまり、それはグレートマザーだと思います」とか、言っちゃっていいのかしら?とか、ヘンに気を使ったりしましたよ・・・。結局、時間が解決したのか、カウンセリングの効果があったのか、わかんないですよ~(苦笑)

投稿: RIN | 2005.11.17 00:11

■RINさん、こんばんは。
クライアント「どうすればよろしんでしょうか?」
カウンセラー「あなたは、私に、どうすればよろしんでしょうか、と聞きたい気分なんですね」
って、こんな、感じですかね、私の想像してる現場は。

>途中で止めるのも癪だし・・・て感じで。
RINさんらしいや(^^ゞ

>グレートマザー
ちゅうことは、ユング派の方ですね(^^ゞ。RINさん、詳しいから、カウンセラー引かれたのでは(^^ゞ

投稿: 悠 | 2005.11.17 03:50

こんばんは。
まあ、「どうすればいいんでしょう?」って尋ねるような性格じゃないので聞いたことありませんが、絶対「あなたはどうしたいですか?」って切り替えしますよ(苦笑)
ユング以外にも、フロイト、ラカンなんかも齧りましたけど。
でも、ビックリしたのは、知り合いの精神科医が、(ただのお医者さんではなく、大学に残って講師もし授業も持っている人ですよ!)
フロイトもユングも全然知識がなかったことです。
心の問題と、精神的な病は、根は一緒でしょう?そんな「全く別ジャンル」的教育方法でいいのでしょうかねえ???

投稿: RIN | 2005.11.18 00:15

■RINさん。
>ユング以外にも、フロイト、ラカンなんかも齧りましたけど。
すごいですね。羅漢じゃないやラカンって、例の鏡像理論の方ですよねーー子供が、鏡の中の自分をみて笑うのはなぜかーーちゅ。
精神科の医者って、内科の教室にいて卒業しても、資格があるみたいですね。
教育分析(被分析者になって訓練をうける)ってないですよね(フォークルの北山さんは、慶応で訓練うけてたから、慶応にはあるか)って、あやふやに。
滋賀にはねぇ、山海塾の岩下さんがダンスセラピーされている病院、院長が演劇の指導している病院があります。って関係のない話で。

投稿: 悠 | 2005.11.18 05:27

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