風雅の虎の巻橋本治@ちくま文庫(2003-7)
「大江戸歌舞伎はこんなもの」以来すっかり、橋本さんのファンです。
「なんだって、日本人が、フラメンコや、フラダンスや、インド舞踊やと一緒に盆踊りをやらなきゃなんないんだ」え、ぇ「スペイン人が、清元でもならってるのかい!」
(大笑)
こういう、横町の大家さんふうに日本文化の本質が解き明かされてゆく。ふーん、すごい!そうだったんだ!と相づちを入れてる間に読み終えました。
お茶なんてのは、いいいかい、「金持ちが貧乏人のこころを忘れないようにやってんだ」。日本料理の極意は、接待される側は、気ままに振る舞っていいという美学に満ちている。しかし、条件があって、「ええしのぼん」風でなきゃいけない。貧乏人がかってきままにしてたら、あとで笑われるだけだ。(っても、江戸時代に高級料亭なんてなかったんだ!)
うーん、そうか、「やつし」ってのも、金持ちのぼんぼんが、貧乏人に身をやつすから面白いんだ。貧乏人が貧乏人の格好してても、おもしろくもなんともない。
貴種流離譚の世界ですな〜。
そういやぁ、知人に茶室持ってる人がいるけど、外から隠れてるから、いいけど、あれ、普通のビルとか、家とかと、道通りにならんでいると、貧相だもんな(^^)。
で、冒頭の答え。日本人は、他国を対等の他国(違う宗教を持ち、文化を持つ)と認識しない。だって、日本人は宗教がない、異教がない、だから、すぐ、同化できるんだ、って。
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