TVがインテリのものだったころ(^^ゞ
「グッドナイト&グッドラック」@映画
マッカーシー旋風の吹き荒れるアメリカ。マッカーシーを追い詰めるニュースキャスター、マロー。
当時のTVの普及率ってきっと低いはず。TVには、「煙草」のCMがはいるし、「アルミニューム」のCMが入っていた時代。このCMはみもの(^^ゞ
映画にはでてこないが、ダシール・ハメットも、エリア・カザン@欲望という名の電車も、マッカーシー旋風に巻き込まれているはず。共産党狩りの、調査委員会を議長マッカーシー。これが、アメリカ憲法、精神の自由、適正手続きの保障に反すると、抗議する、TVキャスターチーム。
TV局の経営者からは、報道すれば、スポンサーがおりる、海軍との友好関係が保てないなど、横槍がはいる。しかし、海軍から、父親が共産党に関係しているので、解雇されたという、「中尉が、こんなので、解雇されるのはおかしい」という記事を見つけた、TVのチームが、敢然と、マッカーシーにたたかいを挑む。
うーん、マスコミって、いろんなしがらみの中で仕事をしており、それでも、「自由」のために闘う人をこの映画はえがいている。9・11以降、「ミュンヘン」とか、こういうドラマがアメリカで作られているのを見ると、アメリカって底力をもった国だと、感心する。
マッカーシーを批判するのに、大上段にふりかぶらずに、地道に、彼の言葉をひろって、つなぎ合わせ、彼が発言していることはひどくないかい?って問いかけてゆく手腕=方法に感心した。批判は、こうではなくては(^^ゞそれと、マッカーシーからの弾圧を用意周到に避けている(たとえば、共産党のシンパと見られかねないスタッフは、外れてもらう等)。
でも、マッカーシーを敗北させたマローは、TVの大衆化の前に出番が消えてゆく。
大衆の支持をどうやって集めてゆくか、衆愚政治にならないために、どうすればいいか。このドラマの後の問題が現代。
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コメント
こんばんは。忙しさのあまり、なりを潜めて幾日かが過ぎて…。影が薄くなっているような気がする昨今です。(^^;)
>アメリカって底力をもった国
まさしく。アメリカの良いところですね。
良いところは見習い、悪いところは、反面教師とすることができれば、一人前になるのにな。
気になっていた映画です。なんとか時間を作りたい。。。
投稿: あかん隊 | 2006.05.24 23:58
■あかん隊さん、こんばんは。
1950年代で、男たちがかっこいいんですよ。モノクロのせいもあるけど。
あんな時代、を、ダシール・ハメットなんかは、名前ださずに、書いたりして糊口をしのいでたんだろうか、とか、想像してました(^^)
投稿: 悠 | 2006.05.25 19:32
こんにちは♪
こういうことを映画に表すことができるって本当に凄いと思います。
予告編で「ユナイテッド93」(でしたっけ?)っていう9.11を扱った映画の宣伝をやってました。
もうあのことが映画になるんですね。
それこそアメリカの底力です!
投稿: ミチ | 2006.07.01 23:17
■ミチさん、こんばんは。
9・11が映画になるんですね。アメリカって、やっぱり、すごいですね。
日本じゃ、ジャーヘッドなんて映画もつくられないし^_^;、戦闘物は、自衛隊の協力を得てるので、へんな風につくれないだろうし。。。
投稿: 悠 | 2006.07.02 01:05
こんばんは。
マッカーシーとの対決が、案外あっさり終わってしまったことに驚きつつ、男の美学みたいなものにしびれました。
マスコミが持つ力は大きいけれど、お金がなければ番組は作れないし。大衆が求めているものは、娯楽だし。
日本でも、NHKには良質の番組を作って欲しいものです。
『ユナイテッド93』の予告編、今日観ました。
映像で再現された迫力を感じて、かなり辛かったです。多分、観ないだろーな。
投稿: いわい | 2006.07.16 00:47
■いわいさん、こんにちは。
なにをやるにしても、最終的には、大衆ですよね。マッカーシーの危なさも、大衆がしって、彼が失脚するんですし。
投稿: 悠 | 2006.07.16 15:43