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2008.01.26

東京奇譚集@村上春樹、新潮文庫

村上春樹は、昭和・平成の夏目漱石だって、誰かが書いてましたけど、となると、さしずめ、「東京奇譚集」は、漱石の「夢十夜」にあたる作品。 夢十夜は、古典芸能の発声(能、狂言の声)で朗読してもいいが、この「東京奇譚集」は、古典芸能の声では朗読できない、ってのがちがうところ。

ふーん、そうか、それなら、チェルフィッシュの発声って、さらに、これを突き抜けてるな〜。 現実にありそうな、「偶然の旅人」から、まーありえないよなっていう「品川猿」まで、5作品。 「偶然の旅人」は、疎遠になった親族と出会い直す物語。主人公はゲイのピアノ調律師。 「ハナレイ・ベイ」は、ホノルルで鮫に片足を食われたサーファー、その母の物語。 と紹介してもしょうがないか。おいらがおもしろいと思うのは、 「家庭を捨てて家出するほど、絵を描くのが好きな男は、日曜ごとにゴルフに出かけたりしないだろう」「ゴルフシューズを履いたゴッホが、10番ホールのグリーンに膝をついて、熱心に芝目を読んでいる姿が想像できるか?」という失踪した証券会社の男を捜す探偵らしき人の台詞(「どこであれそれがみつかりそうな場所で」) 「たとえば、風は意思をもっている。」「風は思惑をひとつの思惑をもって、あなたを包み、あなたを揺さぶっている」高層ビルに綱をかけ、その上をわたるパーフォーマーの台詞(「日々移動する腎臓の形をした石」)。 こういう文章に惹かれます、おいらは。

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コメント

「東京奇譚集」を読んでいただきまして有難うございます。
表紙カバーの猿の絵も気に入って貰えると嬉しいです。
(´・ω・`)ノENOKI

投稿: eno | 2008.01.26 23:49

□ENOKIさん、こんばんは。
表紙は、ENOKIさんが書かれているのですね。ひょっとして、品川の猿がかかれているのかな、などと想像してました。
コメントありがとうございます。

投稿: 悠 | 2008.01.27 20:00

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