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2009.01.18

出雲の阿国@前進座

有吉佐和子原作 津上忠作

阿国の思い人三九郎が、元能楽小鼓方と設定されており、「貴人=淀君、天皇に阿国の芸を観てもらおう」とする上昇志向なんですけど、今、能、歌舞伎、新劇、アングラの枠がとっぱらわれてみると、これがあまりフにおちない。
つーことは、三九郎に反発する阿国もアウトラインがはっきりしない。

津上さんの好みだと思うのだけれど、阿国に対する、出雲人からの「踊りがなんになる」「人は、コメを作って、地道にいきる生活がまっとうなのだ」との批判も、農業人口が10%を割り、サービス業従事者が40%?になった現在では、あまり共感できず、これのアンチも際立たない。

出雲人の批判に、「人がよろこんでくれる」「わしらがたのしい」「たのしかったという思いが残る」と答える伝助(阿国に思いをよせる一座の狂言師)の答えへの共感はあるんですけど。

芸能ー差別、生産ー非生産、男ー女、たたら生産者ー農業民の対立などなんかいくつもつめすぎた感があるお芝居でした。
ラスト、阿国と伝助の踊りがあるのですが、これはいらないのでは、と思った。
阿国と伝助が愛し合うのなら、伝助の妻「まつ」は、どないなるねん、と突っ込みをいれてました(^^)
それと、阿国の許嫁で、阿国から嫌われた九蔵が、最後遊女屋の亭主になり、阿国の一座を買い取ろうとするのですけど,阿国は徹底して、はねつける。
ずっと下働きをしながらためた金を、九蔵が、阿国に渡そうとするのですが、これを阿国はねつける。(おいらん、そりゃ、つれなかろうぞ!という声が聞こえてきそうです)この九蔵の心情ももうすこし、際立たせてほしかった(^^).

秀吉の時代から徳川の時代への変化、アンチ徳川派の弾圧、阿国の栄え、没落を書き、阿国が、江戸へむかってはしりつづけるラストの、ミュージカル「阿国」(皆川博子原作二人阿国 脚本=鈴木聡)とついつい比べてしまうおいらの見方が悪いのかもしれません。

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